ごあいさつ(H29.5)

 

理事長 谷口博則

昨年から今年にかけて、世界の指導者が相次いで交代するとともに、世界中に保護主義的な空気が蔓延しています。
世界をけん引してきた大国と、そうではない国や民族、異なる宗教間の軋みがギシギシと音をたてています。

我が国においては、大企業の好調さの上に人手不足感からの大量採用が相まって、地方の中小企業にとっては事業承継や生産性の向上、設備更新などの課題のほか、採用難も問題となっています。
印刷業界にいる我々は、人口減少、情報メディアの多様化、ペーパーレスなどの抗うことのできない社会変革のなかで、事業に新しい価値と持続的な発展を求め、自社のビジネスのカタチを模索していくことが重要なテーマとなってきます。

全印工連は臼田会長のもと、新しい構想を精力的に進めています。
その大要は「印刷産業2025計画」に収められていますが、この業界の未来を探るうえで参考にしていただきたいと思います。
ただ、内容がこれまでの計画書と大きく異なっており、その真意が理解しがたいところもあります。
今年度から始まった「オンデマンド遠隔教育システム」で動画が配信されていますのでご覧ください(URLは昨年度末にメールマガジンで配信)。

全日本印刷産業政治連盟(全印政連)の後押しで実施された、経産省「知財活用に関する調査事業」では、官公需における著作権や印刷用データの権利問題が報告書にまとめられました。
何らかの形で自治体の印刷物発注の際に反映されることになると思われます。

県工組は、組合員減少が続く中で、財政がひっ迫し事務局運営や事業実施の困難が予想されました。
組合員の皆様のご理解を得て、今年度から組合費の値上げをさせていただきました。
おかげさまで、今年度事業としては引き続き官公需問題、中央会所管の助成事業「組合人材育成事業」などに取り組みます。その他、昨年度実施できなかったMUD検定セミナーを実施します。組合内で一定数の有資格者をつくり、対外的にもアピールしていきたいと思っています。

今年は当組合が創立されて75年目にあたります。
黒潮社の菅田会長が理事長をされた時に60周年をやりましたので、あれから15年経ったということになります。
皆様の引き続きのご支援、ご協力をお願いいたします。

 

 

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